どうしてこんなことを話しているのかというと、ハルちゃんママから突然「さっきヒヨリさんがマチコさんの自転車に乗っていた気がするんだけど貸したの？」なんて連絡をしてくるものだから驚いてすぐ確認すると我が家に止めてあるはずの自転車がなく、慌ててヒヨリさんに電話をかけたのです。
ハルちゃんママは早とちりなところがあるし何かの間違いかもしれないとは思っていましたが、私の自転車には派手な黄色のカゴが付いていてわかりやすく、ママ友であれば私の自転車だとすぐにわかる仕様になっていますし、それに止めてあるはずの自転車もない。もしかするとこれは早とちりではなく本当にヒヨリさんが…？
やっと繋がったと思えば、ヒヨリさんはあっけらかんとした声でこういうのです。
「え？もうバレちゃったの？こっそり返そうと思ったのに！今スーパーの特売があって借りちゃった！庭に止めてるからって鍵をかけないのは不用心だと思うよ？今度から気をつけた方がいいんじゃない？」
「え…？どういうこと？私に何の断りもなく庭に入って自転車を使っているってことなの？」
「ママ友のよしみで許してよ♡減るもんじゃないんだしいいでしょ？」
「そういう問題じゃないと思うな…勝手にはいるのは不法侵入だと捉えられてもおかしくないし、もし私が使うつもりだったら困ってたわけだよね？」
「もー細かいことは気にしないでよ！また後で返しておくから！」
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