「嫁としての自覚を持って」「息子を大切にして」「私たちは息子の味方よ」
夫は家でふんぞり返って、「母さんも姉さんもお前が悪いって言ってるぞ」と得意げ。
さらに最悪なことに、義母が親戚中に「嫁が息子を虐待してる」と吹聴し始めた。
親戚から「息子さんを大事にしてあげなさい」とLINEが来る。
私は完全に孤立した。
もう限界だと思っていた時、夫のスマホが鳴った。
夫はシャワー中。画面を見ると、「ミカ」という名前からのLINE。
『昨日は楽しかったね♡また会いたい』
心臓が止まりそうになった。
私は震える手で夫のスマホを開いた。パスワードは誕生日。私の誕生日は忘れるくせに。
LINEを見ると、浮気の証拠がずらり。
「妻には愛情ない」「近いうちに離婚する」「君と一緒になりたい」
ホテルの写真まであった。
私は全てスクリーンショットで保存した。
夫がシャワーから出てくると、私は何も言わずにスマホを返した。
翌日、私は義母にスクリーンショットを全て送った。
「息子さんの浮気の証拠です。これでも息子さんを庇いますか?」
義母からの返信は予想通りだった。
「息子を誘惑した女が悪いのよ。息子は被害者。それにあなたが妻として魅力がないから浮気されるのよ」
私は笑ってしまった。
息子は何をしても悪くない。全部他人のせい。
もういい。
私は弁護士に相談し、離婚調停を申し立てた。
浮気の証拠は完璧。弁護士も「これなら親権も慰謝料も取れます」と言ってくれた。
調停の日、夫は「浮気は反省してる。やり直したい」と言ったが、私は冷たく答えた。
「無理です。あなたとあなたの家族にはうんざりしました」
義母も調停に来て「嫁が息子をいじめた」と主張したが、調停委員は浮気の証拠を見て「ご主人の方が明らかに有責です」と断言。
結局、親権は私が取得。慰謝料300万円。財産分与で貯金の7割。
離婚が成立した日、私は義母に最後のLINEを送った。
「もう息子さんを泣かせませんよ。縁を切るので、好きなだけ甘やかしてあげてください」
義母からの返信はなかった。
それから半年後。
私は子供と穏やかに暮らしていた。
ある日、買い物に出かけた先のカフェで、見覚えのある女性を見かけた。
義母だ。
でも隣にいるのは義父じゃない。知らない男性と、手を繋いでいる。
義母は男性に寄り添って、笑顔でコーヒーを飲んでいた。
私は驚いて、こっそり写真を撮った。
さらに2人がホテルに入っていく姿も撮影できた。
これは…義母の不倫だ。
私は少し考えた後、義父に連絡を取った。
離婚後も義父だけは「嫁さんが悪いとは思えない」と言ってくれていた人だ。
「義父さん、お話があります」
カフェで会った義父に、写真を見せた。
義父の顔が真っ青になった。
「これは…いつの写真だ?」
「今日です。2時間前に撮りました」
義父は震える手で写真を見つめていた。
「実は薄々感づいてはいたんだ。最近、妻の外出が増えて。でも証拠がなくて」
「これ、使ってください」
義父は深く頭を下げた。
「ありがとう。息子のことで酷いことを言われただろうに」
「義父さんだけは、私の話を聞いてくれましたから」
数週間後、義父から連絡があった。
「妻を問い詰めたら、不倫を認めた。離婚することにした」
「そうですか…」
「それでな、息子にも話したんだ。母親が不倫してたこと。そしたら息子、泣きながら『母さんがそんなことするわけない』って言ってな」
私は思わず笑ってしまった。
「今度は義母さんが『息子を泣かせた』んですね」
「ああ。息子は母親に裏切られたショックで、今もふさぎ込んでる。お前が浮気した時は母親が庇ったのに、母親が浮気したら誰も庇ってくれないからな」
因果応報とはこのことだ。
「妻は慰謝料を払って、家を出て行った。息子は1人で住んでるが、家事も何もできなくて困ってるらしい」
「そうですか」
「お前は息子と離婚して正解だったよ。あんなマザコンじゃ、誰と結婚しても上手くいかない」
義父の言葉に、私は救われた気がした。
今、私は子供と幸せに暮らしている。
元夫は義母に裏切られ、家事もできず、孤独に暮らしているらしい。
義母は不倫相手との生活も上手くいかず、すぐに別れて、一人暮らしをしているという。
義姉からは「お義母さんのこと、親戚に言わないで」と泣きながらLINEが来たが、既読スルーした。
あれだけ私を責めておいて、今更何を言っているのか。
全ては自業自得。
息子を甘やかし続けた義母が、その息子に見捨てられる。
完璧な因果応報だった。


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