週に3回も、アポなしで家に来る。
「ちょっと見に来たわよ」
「あら、まだ母乳?もう卒乳しなさいよ」
「え、でも6ヶ月なのに…」
「私は3ヶ月で卒乳させたわ。母乳なんて栄養ないし」
真由美が、勝手なことを言う。
「それに、離乳食の進め方も遅すぎるわよ」
「私の時は、もっと早く始めたわ」
「でも、小児科の先生が…」
「小児科医より、私の方が詳しいわよ。実践してるんだから」
真由美が、得意げに言った。
ある日、真由美が娘の服を見て言った。
「この服、ダサいわね」
「え…」
「やっぱりブランド物を着せないと」
「私の子供たちは、全部ブランドよ」
真由美が、自慢げに言った。
「お金ないの?健太の稼ぎ、少ないものね」
その言葉に、私はカチンと来た。
「別に、お金の問題じゃないです」
「でも、子供には良いものを着せるべきよ」
「私がお古をあげようか?」
「結構です」
私は、きっぱりと断った。
真由美が、不機嫌そうな顔をした。
「せっかく好意で言ってるのに」
「ありがとうございます。でも、大丈夫です」
限界を感じた私は、健太に相談した。
「お姉さん、ちょっと干渉しすぎじゃない?」
「まあ、姉さんなりに心配してくれてるんだろ」
「心配?私の子育てを全否定してるのよ」
「大げさだな」
健太が、真剣に聞いてくれない。
「姉さんは二人も育ててるんだから、参考になるだろ」
「参考じゃなくて、強要なの」
「そんなに嫌なら、適当に流せばいいじゃん」
健太が、他人事のように言った。
私は、一人で戦うしかないと悟った。
ある日、真由美が娘を見て言った。
「あら、まだハイハイしないの?」
「うちの下の子は、もう6ヶ月でハイハイしてたわよ」
「発達が遅いんじゃない?」
その言葉に、私は傷ついた。
「小児科の先生は、順調だって…」
「小児科医なんて当てにならないわよ」
「本当に遅れてるかもしれないわよ」
真由美が、勝手なことを言う。
「ねえ、一度専門医に診てもらったら?」
「私の知り合いに紹介してあげようか?」
「大丈夫です」
私は、強く断った。
真由美が、ため息をついた。
「あなたって、本当に頑固ね」
「子供のためを思って言ってるのに」
「もういいわ。後で後悔しても知らないから」
真由美が、帰っていった。
私は、一人で泣いた。
本当に、私の子育ては間違っているんだろうか。
数日後、ママ友の集まりに参加した。
そこで、同じ月齢の赤ちゃんを持つママたちと話した。
「うちも、まだハイハイしないよ」
「うちなんて、寝返りもまだだよ」
「でも、小児科の先生は問題ないって」
みんな、同じような状況だった。
私は、少し安心した。
「でもさ、義姉とか義母に色々言われない?」
一人のママが、愚痴り始めた。
「言われる!『私の時はもっと早かった』とか」
「わかる!うちの義母もそう!」
「でも、時代が違うのよね」
みんな、同じ悩みを抱えていた。
一人のママが、言った。
「私、義母に『抱っこしすぎ』って言われて、小児科の先生に相談したの」
「そしたら、『抱っこはたくさんした方がいい』って言われたよ」
「抱き癖なんて、迷信らしい」
私は、驚いた。
「本当?」
「うん。今の育児常識と、昔の育児常識は全然違うんだって」
「母乳も、WHOは2歳まで推奨してるらしいよ」
私は、真由美の言っていたことが全て古い情報だと気づいた。
家に帰って、私はネットで調べた。
「抱き癖」は、迷信。
「早期卒乳」は、推奨されていない。
「発達の個人差」は、大きい。
真由美の言っていたことは、全て古い育児法だった。
私は、勇気を出して真由美に言うことにした。
次に真由美が来た時、私ははっきりと言った。
「お義姉さん、もう来ないでください」
「は?何言ってるの?」
「私には、私の子育てがあります」
「お義姉さんのやり方を押し付けないでください」
真由美が、顔を真っ赤にした。
「何よ!せっかく教えてあげてるのに!」
「教えてじゃなくて、否定してるだけです」
「私の子育てを、全部ダメだって言いましたよね」
真由美が、言葉に詰まった。
「それに、お義姉さんの育児法、古いです」
「今は、抱っこはたくさんした方がいいんです」
「母乳も、長く続けた方がいいんです」
「小児科の先生も、そう言ってます」
真由美が、ぐっと黙った。
「お義姉さんは、自分のやり方が正しいと思ってるかもしれないけど」
「私には、私のやり方があります」
「もう、干渉しないでください」
私は、そう言い残した。
真由美が、怒って帰っていった。
その夜、健太から電話があった。
【続きは次のページで】



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