いつもであれば、そろそろカホさんが突撃してくるタイミングなのですが、一向に現れず娘と不思議に思っていた頃でした。
いつも突然現れて子どもを預けていくほうが異常だったのですから、
不思議に思う時点でなんだかおかしいことなのですが、それくらい日常になっていたのです。
そんなことを考えていると、玄関の方から小さな声で「こんにちは」と聞こえたような気がしました。
まさかとは思ったのですが、念のため玄関の扉を開けるとそこにはポツンと1人でカホさんの子どもだけが立ち尽くしていました。
「え!?お母さんはどうしたの!?」
「こんにちは。さっきお家の前までお母さんときたんだけど、お母さんはもう行っちゃったから私1人なの」
なんと、カホさんは子どもを我が家の前において、先に立ち去ってしまったというのです。
話を聞く感じではお隣さんがすぐ見える範囲の庭で作業をしていて、
何かあればすぐに気がつく環境だったこと、
私自身も呼ぶ声にすぐに気づくことができたようなので、ほとんど1人の時間はなかったはずですがもし何かあったらと思うとゾッとしてしまいました。
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