グループからも知らぬ間に退会しており、果てしない連絡が来ることも突然ランチに誘われることも無くなった。
あすかさんがいないことで、誰かが奢らなくてはいけなかった最悪なルールも消え、
これまでの平凡で平和なママ友グループに戻ったのだ。
スーパーで会えば談笑をし、イベントごとがあれば情報共有をし、時折ランチに行き自分の分は自分で支払う。
私が求めていた形だ、それがやっと戻ってきたのだ。
あすかさんがいたことで、あすかさんのような人がいることで、世の中の平凡を幸せに感じることができるようになっているのかもしれないとふと思う。
ただの刺激物でしかないけれど、その刺激が「この平凡な生活がいい!」と思わせてくれるのだろうか…。
そんなことを考えていると、遠くから私を見つけ、踵を返すように方向転換をするあすかさんが目に入る。
やっぱりもう2度とごめんだ。
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