この状況が流石に恥ずかしくなり、待っていたエレベーターを諦め、歩くスピードを上げて他の道を探す。
怒りがおさまらない義母は私を追いかけていることを忘れていたようで、私に気づかずまだエレベーターを待っている。
程なくしてエレベーターが到着し、私のいないそれに乗り込む義母を見送った。
一瞬ではあるが、私が尾行しているような形になり立場が逆転して笑ってしまったのは内緒である。
それから数日、義母からの度重なる嫌がらせと下手な尾行(というよりは同行)は続き
ある程度あしらってきてはいたが、そろそろ限界がきていた。
突然自宅に乗り込んできたかと思えば、監視カメラを付けると騒ぎ出したり、
デパートで購入した少しいい化粧品を一つずつ盗んで勝手にフリマアプリに出品したり、夫からプレゼントでもらったバッグに傷をつけられたりと
嫌がらせのレベルはどんどんエスカレートしていくし、手段を選ばないその様にただただ毎日恐怖心が募っていくばかりだった。
監視カメラは夫のプライベートを守るためにも、だとか夫の許可を取らないとだとかとにかく夫のことを強く押し出して何とか回避したが、
フリマアプリで売られてしまった大事な化粧品や傷付けられたバッグが戻ってくることはない。
バッグは何とか修理ができたが、お気に入りのリップは地方の購入者の手に渡ってしまったようだ。
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