目に見えてわかるご機嫌っぷりだが、この時点ではご近所のお友達と食事に行ったり習い事に出かけるだけという可能性が高く
特段怪しい印象は受けていなかった。私に向ける顔はいつも怪訝な顔か嘲笑うような顔だけなので新鮮ではあったが。
すると突然、被っていた大きめのつばついた帽子を少し深く被り、おもむろにサングラスを取り出す。
周りを少し見渡すと、急足で近くに止まっていた車に乗り込んだ。
急に怪しい要素が増えたではないか。ごく普通の住宅街で深めの帽子にサングラス?そして必要以上に周りを確認する素振り、これは何かあるに違いない。
私はその車の中に目を凝らす。
そこには知らない中年男性が乗っており、義母が乗り込むや否や颯爽と走り出してしまった。
まずい、このままでは逃げられてしまうと思い咄嗟にタクシーを捕まえて後を追うことにした。
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