私は元から恋愛に点で興味がなく、誰かに執着することもほとんどなかったし、子供が欲しい願望もなかった。
結婚なんて自分から望むことはなかったが、妻の強い要望にこうでもしなければ自分は結婚することなんてないのだろうと思い
勢いに任せて結婚した過去がある。
もちろんそれからは誠心誠意向き合ってきたつもりだが、妻からすれば至らない点が多かったのだろう。
不倫しているとはいえ、特に慰謝料を請求するつもりもなかったし、離婚を望むのであればそれでいいと思った私は
渡された離婚届に翌日には判を押して役所に提出まで済ませていた。
血も涙もないなんて声も聞こえてくるかもしれないが、私にとってはこれが一番潔くお互いにとってもいい選択なのだと思っていたのだ。
嫌味でもなんでもなく、ただ自分の生活に戻るだけ、そんな認識だった。
一方妻はというと、嬉しそうに荷物も詰め込んで当たりくじを握り締めて出ていった。
どうやら不倫相手の男とこのまま旅行にでもいくそうだ。
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