引っ越しと旅行を兼ねて荷造りをするなんてあまりにも浮かれているなと頭の隅で思いながら、口に出すことでもないと思い止まった。
それからも元妻となった彼女からは定期的に連絡が届くようになる。
元妻「今彼とデート中よ！私のような人を失ってさぞ悲しんでいるんでしょうね。
もしあなたが宝くじにあたっていれば私はまだあなたの所に居てあげてもよかったのに（笑）本当に残念だわ！」
確かに、私が宝くじに当たっていれば離婚する未来はこなかったかもしれない。
少なくとも今ではなかったのかもしれないが、元妻が不倫していた事実はなんとなくわかっていたし
それ自体は宝くじに関係なく進行していただろうし、タイミングは違えど離婚していた可能性は高い。
それに、そもそも私は宝くじを買っていないし、妻を失って悔しい思いもなければ後悔もしていない。残念ながらこれが本音だ。
別れた妻に向かってそんなことを言うのも忍びなく思い、あえて返信していなかったのだが
新しい男といるにも関わらず暇なのか、毎日のように似たような連絡が届く。
元妻「無視とはいい度胸ね！私を若い男にとられたことが悔しくて何もいえないの？
あなたも男なら私を取り返すくらいのことして見せなさいよ！そんなことだから金を運ぶシステムにしか見れないのよ！
たまには男らしさを見せたらどうなの？」
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