【全編】夫「不妊なんだ?良かった、俺は子供いらないと思ってたから」

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[2号]スカッと春香
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「もし私じゃなくて、他の女性だったら子供欲しい?」

夫は少し考えてから言った。

「うーん、相手によるかな。でもお前となら絶対いらない」

「なんで?」

「お前、子育てとかできなさそうじゃん。それに俺の金使われるのも嫌だし」

私は絶句した。

「じゃあなんで私と結婚したの?」

「お前が好きだったから…ってのもあるけど、正直、結婚しないと周りがうるさかったし」

夫の本音が次々と出てきた。

「子供できないなら、お前も仕事もっと頑張れるだろ?俺の稼ぎだけじゃ足りないし」

「不妊治療に金使うくらいなら、俺の趣味に使いたいわ」

私は静かに立ち上がった。

「わかった。もういい」

「は?何が?」

「離婚する」

夫は笑った。

「また言ってるよ。どうせ口だけだろ」

「本気だよ。弁護士にも相談済み」

夫の顔が変わった。

「は?マジで言ってんの?」

「マジだよ。あなたとはもう無理」

夫は慌てて言い訳を始めた。

「ちょっと待てよ、冗談だったんだって。怒るなよ」

「冗談?私が不妊だとわかった時、『良かった』って言ったのが冗談?」

「あれは…その…」

「もういい。話すことはない。弁護士から連絡行くから」

私は実家に荷物をまとめて帰った。

夫からは毎日LINEが来た。

「ごめん」「戻ってきてくれ」「俺が悪かった」

でも私の心は、もう動かなかった。

離婚調停が始まった。

私は夫の発言を全て記録していた。録音もあった。

「不妊なんだ?良かった」

「お前となら絶対子供いらない」

「子育てとかできなさそう」

弁護士がその録音を調停で流した時、調停委員の顔が険しくなった。

「これは…酷いですね」

夫は「冗談だったんです」と言い訳したが、調停委員は「冗談では済まされない内容です」と言った。

私は慰謝料300万円と財産分与を要求した。夫は「そんな金ない」と拒否したが、最終的に200万円で合意。

離婚成立。

私は自由になった。

それから2年後。

私は不妊治療を再開していた。今度は体外受精に挑戦。そして、奇跡的に妊娠した。

医師は言った。「卵巣機能不全でも、治療とタイミングが合えば妊娠は可能です。諦めなくてよかったですね」

私は涙が止まらなかった。

元夫が「できない」と決めつけていた私に、新しい命が宿った。

私は今、理解のある優しい男性と再婚していた。彼は私の不妊治療を全力でサポートしてくれた。

「一緒に頑張ろう」って、毎回病院に付き添ってくれた。

こんなにも違うものかと、何度も泣いた。

元夫との生活は、何だったんだろう。

妊娠を報告した時、夫(今の)は泣いて喜んでくれた。

「本当によかった。君が諦めなくてよかった」

私は幸せだった。

そして数ヶ月後、共通の友人から元夫の情報を聞いた。

「あいつ、新しい彼女できたらしいよ。で、その彼女が妊娠したって」

「え…」

「でもさ、あいつ『子供なんていらない』って彼女に言ったらしくて、彼女がブチ切れて別れたって。しかも妊娠してるのに」

私は驚いた。

「最低だね…」

「彼女の親が激怒して、慰謝料請求されたらしい。あいつ、お前との離婚でも金払ったのに、また払うことになって破産寸前だって」

因果応報。

元夫は「子供いらない」と言い続けて、誰からも愛されなくなった。

私は、諦めなくてよかった。

元夫が「できない」「いらない」と言った子供が、今私のお腹の中で元気に動いている。

臨月を迎えた今、私は思う。

あの時離婚して、本当によかった。

「不妊なんだ?良かった」

あの言葉を言った男との子供じゃなくて、本当によかった。

私の子供は、愛されて生まれてくる。

心から望まれて、生まれてくる。

そして出産の日。

無事に女の子が生まれた。

夫が「頑張ったね」と言って、私の手を握ってくれた。

娘を抱いた瞬間、私は思った。

この子を産むために、あの時離婚したんだ。

この幸せを掴むために、あの男と別れたんだ。

元夫は今頃、どんな気持ちで暮らしているだろう。

子供を拒否し続けて、孤独な人生を歩んでいる。

私は娘を抱きしめながら、心の中で思った。

ありがとう、あの時「良かった」って言ってくれて。

あなたのおかげで、私は本当の幸せを見つけられたから。

因果応報。

不妊を喜んだ男の末路は、孤独と破産。

子供を諦めなかった私の未来は、愛と希望に満ちている。

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