夫「化粧すんな。誰に見せるつもりだ?」
夫がそう言いながら、私の化粧品を次々とゴミ袋に放り込んでいった。
「ちょっと、何してるの!?」
私は慌てて止めようとしたが、夫は振り払った。
「お前は俺の妻だろ。俺以外に見せる必要ないだろ」
「でも、外出する時くらい…」
「必要ない。化粧なんてするから、変な男に見られるんだ」
夫はそう言って、デパコスの口紅も、プレゼントでもらったアイシャドウも、全部ゴミ袋に入れた。
数万円分の化粧品が、一瞬でゴミになった。
私は涙が溢れそうになったけど、夫の前では泣きたくなかった。
「でも、あなたの会社の女性社員は化粧してるよね?」
私がそう聞くと、夫は当然のように答えた。
「仕事だから当然だろ。ビジネスマナーだよ」
「じゃあ私が外出する時は?」
「お前は専業主婦だろ。誰に会うんだよ」
夫の論理は完全に破綻していた。
それから数週間、私はすっぴんで過ごした。
買い物に行くのも、ママ友とランチするのも、全部すっぴん。
恥ずかしかったけど、化粧品を買い直すお金も、夫が許してくれる気配もなかった。
ある日、夫から連絡があった。
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