「そんな理由で私を足として使ったんですか?
西園寺さんってそんなハリボテに騙されるような人じゃないと思いますけど…」
「わかったような口を聞かないで!あなたみたいな庶民に何がわかるっていうの?
私はここで終わるような人間じゃないのよ。
それに気がついてくれるのは西園寺さんだけだわ
!」
義母は自分の人生にコンプレックスがあるのか、いわゆる階級が高い人への憧れがかなり強い人でした。
お金や地位にこだわり、自分は本来はもっと高い位置にいる人だと言って聞きません。
これまでお金持ちだった事実があるわけでもないし、何か讃えられるような業績を残したわけでもないようなのですが、志だけは上流階級のようです。
本当に上流階級の人は、人のステータスだけを見て下心丸出しで近づいたりしないし
自分の都合だけで嫁をタクシー代わりに使うことはないでしょうけどね…。
「今日は来てしまったので送りますけど…。これからはこういうのはナシにしてくださいね!」
「うーん、それはどうかしら?
あなたは家に嫁にしたんでしょ?だったら私の送迎は業務内のはずよ。むしろ文句を言っているあなたに対して寛容である私に感謝するべきなんじゃないかしら?」
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