「友達が来る時は、もっと高い服着ろよ」
「化粧、もっと濃くしろ」
「料理、もっと豪華にしろ」
私は、全てに従った。
でも、何をしても翔太は満足しなかった。
「お前、やっぱりダメだな」
「俺の友達の嫁、みんなもっと綺麗だぞ」
「恥ずかしいから、次からは顔出すな」
ある日、翔太の会社の飲み会があった。
「お前も来いって上司に言われた」
「行きたくない…」
「行けよ。俺の評価に関わるんだから」
私は、仕方なく飲み会に参加した。
翔太の上司や同僚たちが、私に話しかけてくれた。
「翔太君の奥さん、初めまして」
「綺麗な方ですね」
「翔太君、幸せ者だなあ」
私は、普通に会話をした。
でも、帰り道で翔太が怒った。
「お前、何であんなに愛想悪いんだよ」
「え?普通に話したけど…」
「普通じゃダメだって言ってるだろ!」
翔太が、怒鳴った。
「俺の評価が下がるんだよ。もっとちゃんとしろ!」
私は、限界だった。
翌日、私は会社の先輩に相談した。
「旦那さん、ちょっとおかしくない?」
先輩の由美が、心配そうに言った。
「おかしい…のかな」
「おかしいよ。あなたは旦那さんのアクセサリーじゃないんだよ」
「でも、夫婦なんだから…」
「夫婦でも、人格は別でしょ」
由美が、真剣な顔で言った。
「あなた、旦那さんの見栄のために生きてるの?」
その言葉が、胸に刺さった。
「一度、仕返ししてやったら?」
「仕返し…?」
「次の飲み会で、旦那さんの恥ずかしいこと全部バラしちゃえば?」
由美が、ニヤリと笑った。
私は、少し考えた。
そして、決意した。
数週間後、翔太の大学時代の友人たちが集まる同窓会があった。
【続きは次のページで】


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