【全編】「私たちの老後資金、ちゃんと貯めてる?」

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スカッと春香
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「私たちの老後資金、ちゃんと貯めてる?」

義母が突然そんなことを聞いてきたのは、日曜日の夕食の席だった。

私は33歳の会社員。夫は36歳で、2人で共働き。子供はまだいない。

「え?老後資金ですか?」

「そう。私たち、年金だけじゃ生活できないかもしれないの。だから息子夫婦が支えてくれるって信じてるわ」

義母は58歳。義父は既に他界していて、義母は一人暮らし。パートをしているけど、収入は少ないらしい。

「それは…私たちも自分たちの老後で精一杯で…」

「だったらいい案があるわ。同居しましょう。家賃も光熱費も浮くし、私の老後資金も貯められるし、一石二鳥よ」

私は内心ゾッとした。義母との同居なんて絶対に嫌だ。

「でも、うちのマンション、2LDKなので…」

「じゃああなたたちが引っ越すか、私が越してくるか。どっちでもいいわよ」

夫に目で助けを求めたけど、夫は「母さんも歳だし、一人暮らしは心配だな」って。

は?

その夜、夫と話し合った。

「ねえ、お義母さんとの同居は無理だよ。私、仕事もあるし」

「でも母さん一人で大丈夫かな。同居すれば家賃も浮くし、悪い話じゃないと思うけど」

「あなた、お義母さんと毎日暮らす自信あるの?」

「俺の母親だし、大丈夫だよ。お前も慣れるって」

結局、夫の押しに負けて、義母を私たちのマンションに迎えることになった。

最悪だ。

同居が始まって1週間。地獄が始まった。

義母は朝起きてきても、何もしない。朝食は私が作る。

「あら、今日の味噌汁薄いわね。もっと味噌入れなさい」

食事の文句は言うくせに、自分では作らない。

「お義母さん、よかったら一緒に料理しませんか?」

「私は歳だから疲れるの。若い嫁がやるのが当然でしょ」

掃除も洗濯も全部私。義母は一日中テレビを見てるだけ。

そして1ヶ月が経った頃、私は異変に気づいた。

【続き】

光熱費が倍になっていた。食費も1.5倍。でも義母からは一円も生活費をもらっていない。

義母はエアコンつけっぱなし、お風呂も毎日1時間以上。食事も「お肉が食べたい」「お刺身が食べたい」とリクエストばかり。

「お義母さん、生活費の分担について話したいんですが」

「あら、同居してるんだから家族でしょ?私は老後資金を貯めないといけないの。あなたたち若いんだから働けばいいじゃない」

節約してるのは義母だけで、私たちが全部負担してる。さらに義母は私を家政婦扱い。「私の部屋掃除しといて」「洗濯物畳んで」と命令ばかり。

夫に訴えても「手伝ってあげてよ」と取り合わない。

もう限界だった。

ある日、義母が友人と電話している声が聞こえてきた。

「そうなのよ〜息子夫婦が全部やってくれるの。家事も嫁がやるし、光熱費も食費も一円も出さなくていいのよ。私、毎日テレビ見て好きに過ごしてるわ。ラクでいいわよ〜老後資金も全然減らないし」

義母は笑いながら続けた。

「嫁?まあ不満そうな顔してるけど、息子が私の味方だから大丈夫。嫁なんて黙らせておけばいいのよ」

私は怒りで手が震えた。

義母は確信犯だった。私たちを利用して、自分だけ得をすることを友人に自慢していた。

その日の夜、私は3ヶ月分の家計簿を詳細にまとめた。義母が来る前と後の光熱費、食費、日用品費を全て記録。義母の負担額はゼロ。

そして夫に家計簿と、録音した義母の電話の内容を見せた。

「見て。お義母さんが来てから月5万円も増えてる。でも一円も払ってない。しかも私たちを利用してることを友達に自慢してたよ」

録音を聞いた夫の顔が真っ青になった。

「母さん…こんなこと言ってたのか…」

夫はようやく事の重大さに気づいた。

その夜、夫が義母に問い詰めた。

「母さん、生活費の分担について話したいんだけど」

「あら、何?」

「母さん、同居してから一度も生活費出してないよね。それに友達に『息子夫婦を利用してラクしてる』って自慢してたって聞いたけど」

義母の顔が一瞬固まった。

「あ、あれは冗談で…」

「冗談じゃないでしょ。母さん、俺たちをATMだと思ってるの?」

義母は不機嫌そうに言った。

「何よ、親を大事にする気持ちはないの?息子が母親を養うのは当然でしょ」

夫の顔が変わった。

「母さん、それっておかしくない?俺たちに全部負担させて、自分は貯金して、しかもそれを友達に自慢してるなんて。これじゃタダ乗りだよ」

「タダ乗り?失礼ね!私は母親よ!」

「母親だからって、何でも許されるわけじゃないよ。母さん、悪いけど出て行ってもらえる?」

義母は激怒したけど、夫は譲らなかった。

1週間後、義母は自分のアパートに戻っていった。「あんたたち、いつか後悔するわよ!」と捨て台詞を残して。

でも後悔なんてしなかった。義母が出て行った後、家の中が平和になった。光熱費も食費も元に戻った。

半年後、義母から「やっぱり同居させて」と連絡があったけど、即答で断った。

「無理です。自分の老後資金で有料老人ホームでも検討してください」

「お金がもったいないじゃない!」

「じゃあ私たちを利用してラクしてるって友達に自慢するのもやめてくださいね」

義母は何も言えなかった。

自分の老後資金を守るために息子夫婦を利用し、それを友人に自慢していた義母。

因果応報。老後を一人で過ごすのは自業自得だ。

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