加工して目線を消してはありましたが、何だか見覚えがあるような気がします。
目を凝らして見てみると、持っているブランドバッグやアクセサリー、ほくろの位置なんかが、どうしてもあの人を連想させるのです。
その連想する相手は、ミユキさんでした。
どうやらミユキさんらしきこの女性は、毎晩のようにホストに通いつめて大金を積んでいるようでした。
目線は隠されているので分かりませんが、それでもとても楽しそうにしているのがわかるような写真ばかりです。
ミユキさんの知らない一面を知ってしまったと思い、なんだか居心地の悪い気分だったのですが、それぞれの趣味があるだろうと思い放っておくことにしました。
するとちょうどそれを見つけた日に、ミユキさんの旦那さんとばったり遭遇しました。
「こんにちは、アヤさんですよね。最近引っ越してこられたと聞きました。こちらでの生活はいかがですか?」
ミユキさんの旦那さんはとても柔らかい口調で私に話しかけてくれました。
私はたわいもない話をした後、ついこんなことを言ってしまいました。
「ミユキさんは私にはできない豪遊の仕方をされているみたいで、純粋にすごいなって思っています…。
旦那さんも、趣味には寛容なんですね…私だったら嫉妬してしまうかも」
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