「同居したんだから、私の面倒を見るのは当然でしょ?」
夫に相談すると、夫は言った。
「母さんの面倒見てやれよ。それが嫁の役目だろ」
私は愕然とした。
これは騙されたんだと気づいた。
義母は最初から、私を介護要員として同居させるつもりだったんだ。
私は1ヶ月後、荷物をまとめて家を出た。
「ちょっと、どこ行くの!?」
義母が慌てて声をかけた。
「実家に帰ります」
「逃げるの!?同居したんだから責任があるでしょ!」
「騙されたので。介護が必要なんて聞いてませんでした」
「でも私は本当に体が悪いのよ!」
「なら、息子さんに介護してもらってください」
私は家を出た。
夫からは何度も電話があったが、無視した。
実家に戻った私は、ある計画を立てた。
義母の様子を、密かに観察することにした。
実家から車で1時間の距離。私は時々、義実家の近くに行って、義母の行動をチェックした。
最初の週、義母がスーパーで元気に買い物をしている姿を見た。
カートを押して、重い荷物も自分で運んでいる。
「介護が必要?」
私は写真を撮った。
次の週、義母が友人たちとランチに行っているのを見た。
笑顔で談笑し、全く介護が必要な様子はない。
写真を撮った。
そして3週間後、決定的な瞬間を捉えた。
義母が温泉旅行に行っているのを発見した。
友人たちとバスツアー。元気に歩いて、楽しそうに写真を撮っている。
しかも、義母がSNSに投稿していた。
「久しぶりの温泉旅行!元気いっぱい!」
私は全ての証拠を集めた。
そして、義父に連絡を取った。
「お義父さん、お話があります。親戚の方も集めていただけますか?」
義父は驚いたが、了承してくれた。
数日後、義実家に親戚が集まった。
義父、義母、夫、そして義理の叔父叔母たち。10人ほどが集まった。
「皆さんにお見せしたいものがあります」
私はタブレットを取り出した。
「お義母さん、先週温泉旅行に行ってましたよね?」
義母の顔が引きつった。
「え、あれは…」
私は写真を見せた。
義母が元気に歩いている姿、笑顔で写真を撮っている姿。
「介護が必要だと言ってましたよね?でもこの元気さ、どう説明しますか?」
親戚たちがざわめいた。
義母は慌てて言った。
「あれは…リハビリの一環で、医者に勧められて…」
「リハビリで温泉旅行?」
私は次の証拠を見せた。
義母のSNS投稿。
「元気いっぱい!」「今日も楽しい一日!」「友達と満喫中!」
次々と元気な投稿が並んでいる。
「これ、全部この1ヶ月の投稿です。介護が必要な人の投稿でしょうか?」
親戚たちが義母を見た。
義父が震える声で言った。
「お前…嘘ついてたのか?」
「違うの、私は本当に…」
「本当に?」
私はさらに写真を見せた。
義母がスーパーで重い荷物を運んでいる写真。ランチで元気に笑っている写真。
「全部、この1ヶ月で撮影したものです」
義理の叔父が怒った声で言った。
「これ、完全に嘘じゃないか。嫁さんを騙して、家政婦代わりに使ったのか?」
義母は何も言えなくなった。
義父が立ち上がった。
「お前、俺も騙してたのか!」
「あなた、それは…」
「俺は本当に介護が必要だと思って、嫁さんに頭を下げたんだぞ!恥をかかせやがって!」
義父は激怒していた。
親戚たちも次々と義母を責めた。
「嫁さんを騙すなんて最低だ」
「息子の結婚生活を壊す気か」
「こんな嘘つき、許せない」
義母は泣き出した。
「ごめんなさい…でも一人で家事をするのが大変で…」
「大変?温泉旅行に行く元気はあるのに?」
私は冷たく言った。
義母は何も言い返せなかった。
夫が私に言った。
「ごめん…俺、母さんの嘘に気づかなかった」
「今更遅いです」
「でももう一度やり直せないか?」
「無理です。あなたも、お義母さんの味方をして私を責めましたよね」
夫は何も言えなくなった。
義父が義母に言った。
「お前とは、もう一緒に暮らせない」
「え?」
「離婚だ。嫁さんを騙して、俺まで騙して。親戚の前で恥をかかせた。許せない」
親戚たちも頷いた。
「当然だ」
「嘘つきとは暮らせないよ」
義母は完全に孤立した。
数週間後、義父と義母は別居した。
義母は一人で小さなアパートに引っ越した。
親戚たちは義母との連絡を断ち、義母は完全に孤立した。
夫からは何度も「やり直したい」と連絡があったが、私は離婚を選んだ。
「お義母さんの嘘に気づかず、私を責めたあなたを、もう信用できません」
離婚は成立した。
私は今、新しいマンションで一人暮らしをしている。
自由で、穏やかで、幸せだ。
義母は今も一人暮らし。
親戚からも、息子からも、見放された。
「同居しましょう」
あの言葉が、全ての始まりだった。
でも私は、真実を暴いた。
嘘は必ずバレる。
そして嘘つきは、最後に孤独になる。
因果応報。
義母が自分で自分の人生を壊したのだ。



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