「まだ3歳ですから…」
「美咲は、もうひらがな読めるのよ。天才でしょ?」
麻衣が、得意げに言った。
私は、黙って優奈を抱きしめた。
優奈は、私の顔を見上げて微笑んだ。
この笑顔が、私には何よりも可愛い。
それから、麻衣の嫌味は続いた。
毎回会うたびに、美咲と優奈を比較する。
「美咲、またお絵かきで賞もらったの」
「優奈ちゃんは?何か得意なことある?」
「美咲、最近お遊戯会で主役やったのよ」
「優奈ちゃんは?まさかモブ?」
私は、毎回イライラした。
でも、言い返せなかった。
確かに、優奈は目立つタイプではない。
おとなしくて、人見知りする。
でも、それが優奈の個性だ。
ある日、幼稚園の先生が私に言った。
「優奈ちゃん、絵がすごく上手ですね」
「え?そうなんですか?」
「ええ、色使いがとても独特で、感性が豊かなんです」
「ピカソのような才能を感じます」
先生が、優奈の絵を見せてくれた。
それは、カラフルで、自由で、生き生きとした絵だった。
「絵画教室に通わせてみてはどうですか?」
先生が、提案してくれた。
私は、優奈に聞いた。
「優奈、絵を習ってみたい?」
「うん!」
優奈が、目を輝かせた。
優奈は、絵画教室に通い始めた。
最初は恥ずかしがっていたが、すぐに夢中になった。
毎週、楽しそうに絵を描いている。
そして、3ヶ月後。
絵画教室の先生が、私に言った。
【続きは次のページで】



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