「俺はイオリと別れるつもりはないよ。ユイコさんの気持ちは嬉しいけれど、そんな目的で一緒に過ごしていたとわかると居心地も良くないし、イオリも傷ついたと思うんだ。俺も純粋にいいママ友ができたと思っていたからそれを裏切られたような気分で…。」
「私の思惑通りに信じたあなたたちが悪いんだよな?それに私はあなたたちに危害を加えてない。何も咎められるようなことはないよね。」
確かに、ユイコさんはお参りしているだけであって私たちに直接何か嫌がらせをしたわけではありません。
それでも、有名な縁切り神社に私たちのことをお願いされるのはとても気分のいいものではありませんでした。
「ユイコさんが誰を好きになろうと、どんなことをお願いしようと私が咎めることではないのかもしれないけど、カイトは私の夫だし今のユイコさんの行動を知った上で今まで通り仲良くするのは難しいよ。」
「私はイオリさんとはもうどちらでもいいんです。確かに助かってはいたけど。」
「俺も今まで通りにはできないよ。思わせぶりなことをするわけにもいかないし。」
夫がそういうと、ユイコさんは思ったよりも冷静に「そうですか、でも私は諦めません。必ずカイトさんを手に入れて見せますから。」と告げて去って行きました。
その姿が私たちにとってはとても怖くて仕方がありませんでした。
それからユイコさんからはカイトに分かりやすく連絡が届くようになり、猛攻撃が続きましたが全て無視して回避していました。
コメント