普段この時間なら間も無く眠るかどうかくらいで、きっとすぐに電話に出るだろうと思っていたが、通話中の表示が出た。
出張先でイレギュラーなことでもあったのだろう。
そう思い、少し経ってからかけ直すことにしたが
20分経っても状況は変わらず、挙句の果てに1時間経っても変わらなかった。
もう時間も遅いし、文字で返信を待とうと思いその日はそれ以上連絡することをやめた。
翌朝返信がきたけれど、誰と電話していたのかは分からずじまいで、少しずつ疑問が増えてきた。
夫が帰宅し、その翌日からも毎朝同じ時間の電話は続き徐々に疑問が不安に変わっていく。
このまま不安を抱えた状態で過ごしていくのは難しいと感じた頃、私は誰と電話しているのかを探るべく朝食を作る手を止め、部屋の扉の前で耳をそば立てることにした。
コメント