最初から私の皿の料理を食べてもらえばよかった。
この時ばかりはそう思ったが、わざわざ自分の大事な人に腐っているとわかっているものを食べさせたくはなかったのだ。
義母「何よ、みんなの前でバラすことないじゃない!そんなの卑怯だわ!私はこいつが料理が下手なのを治してあげようと訓練してあげていただけよ!」
私「卑怯?腐った料理を出している人がよくそんなこと言えますね!」
夫「そもそも料理が下手なわけじゃないだろ!
こんな料理を出されていたからここに来るたびあまり食べていなかったのか…これ一歩間違ったら大変なことになっていたんだぞ!」
義父「お前なんてことしてくれたんだ!毒を盛っているのと似たようなものだぞ!」
義母「何よやっと気づいたからって!」
この後夫と義父による猛攻が続き、最初は威勢のよかった義母もたちまち小さくなっていった。
こんなことは人のすることじゃない、ましてや家族に…想像より遥かに大きな声で叱りつける声が響いている。
普段口数の少ない義父からは最も重い判断がくだり、しばらくの間別居することになってしまったようで私の元に泣いて謝りにくる義母にはさすがにまいってしまった。
このままではむしろ私に迷惑がかかるとして別居を解除した後も、私に対して義母が料理を振る舞うことは今後一切禁止、手料理でなくても食べ物を出すことは禁止となった。
それ以来、私の手料理を食べることがあるたび少し警戒した様子で口に運ぶ義母の姿をよくみる。
私が仕返しに同じことをしていないか不安なのだろう。
絶対にあなたと同じことはしないから安心してほしい。
だか、この光景はあまりに滑稽なのでもう少し泳がせておくことにしよう。
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