最初からそうやって相談してくれていれば快く貸すことができたはずなんです。
でも、ヒヨリさんはまるで自分のものかのように他人のものを奪い、ひどい時はそのまま盗んでしまう癖がありました。
これは他のママたちからも被害を受けた話を聞いていて、「アイシャドウを貸してと言われて貸したらそのまま返ってこない」とかご近所に住んでいるママは「お醤油を貸してなんて言うから貸したら1本丸ごと持っていかれたまま返ってこない」なんていう話が山ほど出てきて、ヒヨリさんといえば可愛く言えばカリパク、ひどく言えば盗みの常習犯だという認識でした。
でも子どもたちの手前、事態を大袈裟にしたくない思いが強かった私たちは、いつもそれとなく注意をしては穏便に済ませるか、泣き寝入りすることが多くなっていました。
それが彼女の行動をエスカレートさせてしまっていたのかもしれません。
そしてついに、もう見過ごしてはいられない事態が起きてしまったのです。
私たちはいつものママ友グループでファミリーレストランでランチをしていました。
コメント