そこで、私が着ていたのと同じ白いブラウスを見つけた。
「あら、これ嫁が着てたやつと同じじゃない」
義母は値札を見た。
「15万円!?」
義母は驚愕した。
店員が「こちらは当ブランドのシグネチャーラインで、非常に人気の商品です」と説明した。
義母は何も言えず、店を出た。
その夜、義母から電話があった。
「あの…この間あなたが着てた服、高かったの?」
「ええ。でも値段で服を選ぶわけじゃないので、気にしないでください」
「そ、そう…」
義母は気まずそうに電話を切った。
でも、それで終わらなかった。
数日後、夫から電話があった。
「お前、母さんに高い服を見せびらかしたんだって?」
「は?」
「母さんが言ってた。お前が15万円の服を着て、わざと『これ高いんですよ』って自慢したって」
私は唖然とした。
「そんなこと言ってません。むしろ、お義母さんが『安物ね』って言ったんです」
「でも母さんは、お前が見せびらかしたって怒ってるぞ」
「嘘です」
「母さんが嘘つくわけないだろ」
夫は義母を信じていた。
私は怒りで震えた。
でも、私には証拠があった。
初めて義実家を訪問した日、私は念のためにボイスレコーダーを持っていた。
義母の暴言を記録するためだ。
私は録音を再生して、夫に聞かせた。
義母の声が流れる。
「もっとちゃんとした服を着なさい。安物ね」
「お金がないの?それなら、息子からお小遣いもらって、ちゃんとした服を買いなさい」
夫は黙った。
「これが証拠です。私は何も見せびらかしていません。お義母さんが勝手に『安物』だと決めつけたんです」
「…」
「そして、後から高いと知って、恥をかいたと思って、私のせいにしたんです」
夫は長い沈黙の後、言った。
「ごめん…俺、母さんを信じすぎてた」
夫の声が震えていた。
「母さんが…嘘をつくなんて」
「あなたも騙されたんです」
「でも、俺はお前を疑った。録音がなければ、母さんの言葉を信じてた。最低だよな」
夫は深く頭を下げた。
「本当にごめん。お前の気持ちを考えなかった」
翌日、夫が義母を問い詰めたらしい。
最初、義母は「嫁が嘘をついてる」と主張したが、録音を聞かされると、観念した。
「だって…恥ずかしかったのよ。安物だと思って馬鹿にしたら、実は高級品だったなんて」
義母は言い訳した。
「母さん、それを嫁のせいにしたんだよ。嘘ついて、俺たち夫婦を仲違いさせようとしたんだよ」
「あなたが悪いのよ!そんな高い服を着てくる嫁が!」
義母は逆ギレした。
「母さん、もういい。俺は嫁の味方をする」
「何ですって!?」
「母さんが嘘をついて、嫁を陥れようとした。それは許せない」
夫は義母に宣言した。
「これから、母さんとは距離を置く。嫁を傷つけた以上、簡単には許せない」
義母が「ちょっと待ちなさい!」と叫んだが、夫は電話を切った。
その夜、夫が私に謝罪した。
「本当にごめん。母さんを信じて、お前を疑った。最低な夫だった」
「わかってくれたなら、いいです」
「これから、母さんとは会わない。お前が嫌な思いをするくらいなら、実家とは縁を切る」
「そこまでしなくても…」
「いや、する。母さんのやったことは許せない」
夫は真剣だった。
数日後、義母から何度も電話がかかってきたが、夫は全て無視した。
義母が家に突撃してきたこともあったが、夫は「帰ってください」と追い返した。
「息子!私は母親よ!」
「嘘をついて嫁を陥れる母親なんて、いりません」
夫ははっきり言った。
義母は泣きながら帰っていった。
それから数ヶ月。
義母は何度も謝罪の手紙を送ってきたが、夫は全て受け取らなかった。
「母さんがちゃんと反省するまで、会わない」
夫は断固とした態度だった。
義父が仲裁に来たこともあった。
「息子よ、母親を許してやってくれ」
「父さん、母さんは嫁に酷いことをした。嘘までついて。そんな人を簡単に許せない」
「それは…そうだが…」
義父も義母の非を認めざるを得なかった。
半年後、義母から長い手紙が届いた。
「私が全て悪かった。あなたの奥様を見下して、嘘をついて。本当にごめんなさい。でも、息子に会いたい。お願いです」
夫は手紙を読んで、私に聞いた。
「お前はどう思う?」
「あなたが決めてください。でも、私は別にお義母さんと会いたくありません」
「わかった」
夫は義母に返事を書いた。
「母さんの謝罪は受け取りました。でも、嫁が許すまで、会うつもりはありません。嫁を傷つけた以上、簡単に元には戻れません」
義母からの返事はなかった。
それから1年。
私たち夫婦は義母と一切連絡を取っていない。
義父とは時々会っているが、義母は同席しない。
義父が「妻は深く反省している」と言うが、夫は「嫁が納得しない限り、会わない」と言い続けている。
私は夫に言った。
「あなた、お義母さんと会ってもいいんですよ」
「いや、いい。母さんがお前を傷つけた。それは許せない」
夫は私を守ってくれた。
今、私たちは穏やかに暮らしている。
義母との絶縁が、逆に夫婦の絆を深めてくれた。
因果応報。
嘘をついて嫁を陥れようとした義母は、息子との関係を失った。
それが義母への制裁だった。



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