「この子は私の子よ。私が育ててるんだから」
義母が私の息子を抱きながらそう言った。私は耳を疑った。
私は30歳。夫と結婚して3年。息子は1歳になったばかり。
義母は息子が生まれた時から、異常なほど孫に執着していた。
「可愛い、可愛い」と毎日のように家に来る。最初は「孫を可愛がってくれてありがたい」と思っていた。
でも、だんだんおかしくなってきた。
義母が息子を「私の子」と呼び始めたのは、生後3ヶ月頃から。
「私の宝物ね」「私が一番愛してるわ」「ママより私の方が好きよね」
私が「お義母さん、私が母親ですよ」と言うと、義母は笑って「わかってるわよ。でも私も母親みたいなものでしょ」。
違う。全然違う。
義母の行動はエスカレートしていった。
ある日、義母が勝手に息子の写真をSNSに投稿しているのを発見した。
「私の宝物♡」「この子のためなら何でもできる」「ばあばが一番愛してるよ」
私や夫は一切写っていない。まるで義母が母親かのような投稿。
「お義母さん、勝手に息子の写真を載せないでください」
「なんで?可愛いから見せたいだけよ」
「でも私の許可なく子供の写真をネットに上げるのは困ります」
「あなた、細かいわね。私は祖母よ?当然の権利でしょ」
当然の権利?
私が何を言っても義母は聞かない。
夫に相談すると「母さんは孫が嬉しいだけだよ。そんなに目くじら立てなくても」と軽く流される。
義母の暴走は止まらなかった。
息子が熱を出した時、義母が「私が病院に連れて行くわ」と言い出した。
「いえ、私が連れて行きます」
「あなたは仕事があるでしょ。私が行った方がいいわ」
「今日は休みます」
「大丈夫よ。私に任せて。この子は私が守るから」
私が守る?
私は母親だ。私が守る。
義母を必死で説得して、私が病院に連れて行った。
その夜、義母から電話があった。
「今日は勝手に連れて行ってごめんなさいね。でも次からは私に任せて。私の方が育児経験あるから」
違う。これは私の子供だ。
そしてある日、決定的な事件が起きた。
【続きは次のページで】


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